ワム独自調査:導入サロン38件への個別インタビュー
リピート・継続来店につながった 21件(55%)/客単価が上がった 15件(39%)/予約が埋まる・店舗を拡大した 14件(37%)/売上が増えた 12件(32%)/研修・サポートが役立った 12件(32%)。業態の内訳は痩身サロン22・エステサロン11・フェイシャル2・小顔矯正1・トータルビューティー1・パーソナルジム併設1。(集計の詳細/業態別)
※取材時のサロン様ご本人の発言を集計したものです。成果はサロンにより異なり、同様の結果を保証するものではありません。
脱毛は、エステサロンの中でも競合が多く、価格で比較されやすいメニューです。だからこそ、機器の選定を間違えると、施術時間・消耗品コスト・クレーム対応のすべてが重くなります。本記事では、業務用エステ機器メーカーのワムが、業務用脱毛機の方式の違い、法律上の前提、確認すべき8項目、費用の考え方を2026年版として整理します。
この記事の結論
エステサロンで提供できるのは「美容ライト脱毛(減毛・抑毛を目的とした光の照射)」で、医療機関が行うレーザー脱毛や「永久脱毛」とは別のものです。機器選びで最初に確認すべきは①方式(IPL/SHR)②第三者の機器認証を受けているか③1施術あたりの消耗品コスト④故障時の対応の4点。そのうえで、施術時間(回転率)と脱毛以外に展開できるメニューで比較すると、売上への影響まで見通せます。本体価格だけで選ばないことが重要です。
前提:サロンの脱毛と医療脱毛の違い
まず押さえておきたいのが、エステサロンで行える範囲です。毛根を破壊して永久に毛が生えないようにする行為は医療行為にあたり、医師でなければ行えません。サロンの施術は、減毛・抑毛を目的とした光の照射(美容ライト脱毛)として提供します。
| 比較項目 | サロン(美容ライト脱毛) | 医療機関(医療レーザー脱毛) |
|---|---|---|
| 目的の表現 | 減毛・抑毛 | 永久脱毛が可能とされる |
| 使う機器 | 光美容器(IPL・SHRなど) | 医療用レーザー機器 |
| 施術者 | エステティシャン | 医師・看護師 |
| 使えない表現 | 「永久脱毛」「二度と生えない」「医療級」 | — |
広告やメニュー表で「永久脱毛」と書くことはできません。表現の線引きはエステサロンの広告表現ガイド、施術の資格と法律の関係はエステの資格は必要?で解説しています。
脱毛方式の違い(IPL・SHR)
| 比較項目 | IPL方式 | SHR方式 |
|---|---|---|
| 照射の考え方 | 毛のメラニン(黒い色)に反応させる | 低い出力で連続照射し、毛包の周辺に働きかける |
| 得意な毛 | 太く濃い毛 | 産毛・細い毛にも対応しやすい |
| 施術間隔 | 毛周期に合わせる(一般に2〜3か月ごと) | 毛周期に左右されにくく、短い間隔で組みやすい |
| 痛みの感じ方 | 輪ゴムで弾かれるような刺激を感じることがある | 温かさを感じる程度とされることが多い |
| 日焼け肌・色の濃い肌 | 適応に注意が必要 | 比較的対応しやすいとされる |
| メニュー設計 | 回数と間隔を明確に説明しやすい | 短期間で通う設計にしやすい |
※感じ方や適応は、機器・出力設定・お客様の肌質により異なります。導入前に必ず実機で体験し、メーカーの適応・禁忌の説明を確認してください。
どちらが優れているというものではなく、ターゲットとメニュー設計で選ぶのが実務的です。メンズ・VIOなど濃い毛を扱うならIPL、産毛や短期集中プランを売りにするならSHR、という整理になります。
業務用脱毛機を選ぶときの8つの確認項目
1. 方式が自店のターゲットに合っているか
「どの層に、どの部位を、何回で提案するのか」を決めてから方式を選びます。決めずに機器を選ぶと、メニュー表が作れません。
2. 第三者の機器認証を受けているか
業務用の光美容器には、業界団体による認証の枠組みがあります。日本エステティック工業会が定める機器認証規格や、美容ライト脱毛の適合機器としての認証を受けているかは、安全性とトラブル時の説明責任に関わる重要な判断材料です。認証のない機器や並行輸入品は、保証・部品供給の面でもリスクがあります。詳しくは美容ライト脱毛適合機器を選ぶことの重要性をご覧ください。
3. 1施術あたりの時間(回転率)
施術時間は、そのまま1日に受けられる予約数=売上の上限になります。カタログの「1秒◯ショット」だけでなく、実際に全身1回を何分で終えられるかを体験時に測ってください。冷却が追いつかず途中で待つ機器は、カタログ値どおりには回りません。
売上への影響の計算方法はエステサロン経営の数字(KPI)で解説しています。
4. 痛みと冷却の仕組み
痛みが強い機器は、途中解約やクレームにつながります。冷却方式(半導体冷却・ファン・水冷など)と、連続して施術しても出力が落ちないかを確認します。
5. ランニングコスト(消耗品)
脱毛機は、本体価格よりランニングコストで差がつく機器です。次の式で、1施術あたりの消耗品原価を出しておきましょう。
1ショット単価 = ランプ(カートリッジ)交換費用 ÷ 保証ショット数
1施術の消耗品原価 = 1ショット単価 × 1施術のショット数 + ジェル代 + 使い捨て備品
たとえば、交換費用20万円で保証30万ショットなら1ショット約0.67円。全身1回で1,500ショット使うなら、ランプ代は約1,000円です。ここにジェル代が乗ります。「ショット数無制限」「ランプ交換不要」とうたう機器は、その条件(対象年数・保証の範囲)を書面で確認してください。
※数字は計算方法を示すための試算です。実際の費用は機器により異なります。
6. 脱毛以外のメニューに使えるか
脱毛は単価が下がりやすく、価格競争になりやすいメニューです。フィルターの交換などで光フェイシャルやバストのトリートメントにも使える機器なら、同じ1台で客単価を上げる提案ができます。1台で何ができるかは、投資回収の速さに直結します。
併せて検討したい機器はエステサロン開業に必要な機器・設備一覧、フェイシャル機器は業務用フェイシャル機器(美顔器)の種類と選び方にまとめています。
7. 故障時の対応と保証
- 保証期間と、保証に含まれる範囲(ランプ・ハンドピースは対象か)
- 修理期間中の代替機の貸し出しがあるか
- 連絡から訪問・修理までの目安日数、土日祝の対応
- 部品の供給年数(生産終了後も修理できるか)
脱毛機が1週間止まると、その間の予約はすべて振替になります。代替機の有無は、価格差以上に効きます。
8. 研修とサポートの中身
操作研修だけでなく、カウンセリング、適応・禁忌の判断、メニューと価格の作り方まで相談できるかを確認します。確認項目は業務用エステ機器のサポート体制チェックリストにまとめました。
ワムが取材した導入サロン38件では、12件(32%)が研修・サポートが役立ったと回答し、機器の操作よりも「メニューをどう作り、いくらで売るか」の相談が役立ったという声が目立ちました(38サロンの取材で分かったこと)。
※取材時のサロン様ご本人の発言を集計したものです。成果はサロンにより異なり、同様の結果を保証するものではありません。
導入方式と資金の考え方
業務用脱毛機は本体価格が高額になりやすいため、購入・リース・月額制(サブスクリプション)のどれで導入するかで、月々の固定費が変わります。開業直後は、初期費用を抑えて月々の支払いを1施術の粗利でまかなえるかで判断するのが現実的です。
導入方式の比較は業務用エステ機器の導入方法(購入・リース・月額制)、開業後の収支は脱毛サロンの開業はどのくらい儲かる?もご覧ください。
導入後の運用で必ず整えること
- カウンセリングと同意書:既往歴、服薬、日焼け、当日の体調を確認して記録します(カルテの書き方)
- 禁忌の確認:妊娠中、光アレルギー、特定の薬の服用中など、施術を避けるケースをメーカーの指示に沿って明文化します
- パッチテスト:初回の照射前に実施する運用にしておくと、トラブル時の説明ができます
- コース契約のルール:期間1か月を超え、5万円を超える脱毛の契約は特定商取引法の対象です(回数券・コース契約と特定商取引法)
- 体験のみのご来店への対応:低価格の体験だけを繰り返す来店への備え(初回荒らし対策)
脱毛サロンの客単価を上げる方法
脱毛は「回数を売る」メニューのため、地域に競合が増えると価格が下がります。単価を維持するには、脱毛以外のメニューと組み合わせるのが近道です。
- 光フェイシャル:機器によっては、フィルターを替えて同じ1台で提供できます
- 痩身メニュー:脱毛で通っているお客様に提案しやすく、客単価が上がります(脱毛サロンにこそ痩身メニューを/業務用痩身機器の選び方)
- メンズ向けメニュー:単価を取りやすく、競合が比較的少ない層です(メンズエステの開業)
ワムの業務用脱毛機「ハイパーフラッシュ」
ハイパーフラッシュは、ハイパーシリーズのIPL方式の業務用光美容器です。
- 1秒間に2ショットのハイスピードIPL:連射式とは異なり、安定したジュール数(熱量)で出力します
- 均一な照射:肌に均等に光が届く設計で、重ね打ちによる肌トラブルのリスクを抑えます
- トリプル冷却装置:半導体・ファン・水による3つの冷却を搭載し、連続施術に対応します
- フィルターをワンタッチで交換:脱毛からフェイシャル、バストのトリートメントまで1台で対応します
- 日本エステティック工業会が定める機器認証規格に準じています
- 幅380×奥行600×高さ410mm/35.0kg。専用ワゴン・フィルター5種類などが付属します
- 導入研修は費用込み(交通費も含む)。直営サロンを持つメーカーとして、理論講習・技術講習・既存メニューとの組み立て方までお伝えします
- 購入のほか、月額制(サブスクリプション)でも導入いただけます
※仕様は改良のため変更になる場合があります。
よくある質問
Q. IPLとSHR、どちらを選ぶべきですか?
A. ターゲットで決めます。メンズ・VIOなど濃い毛を扱うならIPL、産毛や短期集中プランを売りにするならSHRが組みやすいです。実機で体験して、施術時間と痛みの感じ方を確認してください。
Q. サロンで「永久脱毛」と表示してもいいですか?
A. できません。永久脱毛は医療機関で行う施術です。サロンでは減毛・抑毛を目的とした美容ライト脱毛としてご案内します。
Q. 中古の脱毛機を買っても大丈夫ですか?
A. 保証・部品供給・研修が付かないことが多く、故障時に営業が止まるリスクがあります。ランプの残りショット数と修理体制を必ず確認してください。
Q. 脱毛機は1台で何年使えますか?
A. 使用頻度とメンテナンスによります。ランプ(カートリッジ)は消耗品なので、交換費用と保証ショット数を導入前に確認しておきましょう。
Q. 脱毛だけで経営は成り立ちますか?
A. 成り立っているサロンもありますが、価格競争になりやすい分野です。フェイシャルや痩身を組み合わせて客単価を上げる設計のほうが、売上は安定します。
まとめ
業務用脱毛機は、方式・認証・施術時間・消耗品コスト・故障時の対応・研修で比較すると、本体価格だけでは見えない差が分かります。脱毛は価格競争になりやすいメニューなので、1台で脱毛以外にも展開できるかを必ず確認してください。そして導入前に、実機で全身1回の施術時間を測ることをおすすめします。
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