エステサロンでハイフ(HIFU)は提供できるのか|厚労省通知とサロンが負うリスク【2026年版】

エステサロンでハイフ(HIFU)は提供できるのか|厚労省通知とサロンが負うリスク【2026年版】

「ハイフ(HIFU)の機器を勧められたが、エステサロンで導入していいのか」というご相談を、正規メーカーとして数多くいただきます。結論から申し上げると、厚生労働省の通知で、HIFU施術は医師でなければ行えない医行為として示されています。本記事では、業務用エステ機器メーカーのワムが、通知の内容、サロンが負うリスク、すでに導入してしまった場合の考え方、代わりに提供できるメニューを整理します。

この記事の結論

厚生労働省の2025年8月の通知「美容医療に関する取扱いについて」(医政発0815第21号)では、脱毛行為等、いわゆるアートメイク、HIFU(高密度焦点式超音波)施術等の医行為が、医師免許を持たない者が業として行えば医師法違反となる例として示されています。エステサロンがHIFUをメニューとして提供することはできません。「エステ用ハイフ」「サロン向けハイフ」といった名称で販売されている機器であっても、この判断は変わりません。

そもそもHIFU(ハイフ)とは

HIFUは「High Intensity Focused Ultrasound(高密度焦点式超音波)」の略です。超音波を一点に集めて焦点をつくり、その部分に高い熱を集中させる技術で、もともとは医療分野で使われてきました。

エステで使われる一般的な超音波(洗浄用のスクライバーなど)とは、エネルギーの集め方と到達する深さが根本的に異なります。同じ「超音波」という言葉でも、まったく別のものだと考えてください。

厚生労働省の通知が示していること

2025年8月15日付の通知「美容医療に関する取扱いについて」(医政発0815第21号)では、医師免許を持たない者が業として行えば医師法違反となる例として、次のものが挙げられています。

あわせて、医行為にあたるかどうかは名称ではなく、行為の内容と、人体に及ぼす影響の程度で判断されるという考え方が示されています。つまり、「エステ用」「美容用」と名前を変えても、行っていることがHIFU施術であれば同じです。

資格と法律の線引き全体はエステの資格は必要?国家資格の有無・開業時に注意すべき法律で解説しています。

「エステ用ハイフ」として売られている機器について

実際には、「サロン向け」「エステ用」としてHIFU機器が販売されている状況があります。導入を勧められたときに確認していただきたいのは、次の点です。

確認すること考え方
「医師法上問題ない」と説明されたか販売側の説明に法的な裏付けがあるかを、書面で確認してください。口頭の説明は根拠になりません
「出力が低いから大丈夫」と言われたか出力の大小で線引きが示されているわけではありません。行為の内容で判断されます
「超音波美容器です」と言い換えられたか名称ではなく、実際に行う施術の内容が問われます
トラブル時の責任の所在施術で健康被害が起きた場合、責任を負うのは施術したサロンです

「他のサロンもやっている」は、判断の根拠になりません。実際に摘発された事例は報道されています。

サロンが負うリスク

  1. 医師法違反に問われるリスク:医師でない者が業として医行為を行った場合の問題です
  2. 健康被害と損害賠償:熱によるやけど、神経への影響などが起きた場合、対応と賠償はサロンの責任になります
  3. 保険の不適用:違法な施術による事故は、賠償保険の対象外となる可能性があります
  4. 信用の失墜:一度の事故で、地域での評判と予約が一気に失われます
  5. 広告のリスク:提供できない施術を広告に載せること自体が問題になります

すでに導入してしまった場合

「知らずに導入してしまった」というご相談もあります。次の順で整理してください。

  1. まず提供を止める:メニュー表、予約サイト、SNS、店内POPから該当メニューを外します
  2. 契約内容を確認する:販売元との契約書、説明資料、広告文面を保管します。どう説明されて購入したかが重要です
  3. 専門家に相談する:契約の解除や返金については、弁護士や消費生活センターにご相談ください
  4. 既存のお客様への案内を用意する:コース契約が残っている場合、代替メニューへの振替や返金の方針を決めます(回数券・コース契約と特定商取引法)

※本記事は一般的な情報の整理です。個別の判断は、弁護士や管轄の行政窓口にご確認ください。

広告表現にも注意が必要です

機器を導入していなくても、広告の書き方で問題になることがあります。

避けたい表現理由
ハイフ/HIFU提供できない施術です。メニュー名にも使えません
ハイフ級/ハイフのような医行為と同等の効果があると誤認させるおそれがあります
切らないリフトアップ/医療級医療と同等の効果を示す表現になります
たるみが治る/小顔になる効果を保証する表現にあたります

詳しくはエステサロンの広告表現ガイドをご覧ください。

エステサロンで提供できるメニュー

「ハイフができないなら、フェイスラインのメニューはどうすればいいのか」というご質問への答えです。エステの範囲でできることは、十分にあります。

方式役割メニューでの使い方
ラジオ波(RF)温めるフェイシャルの前半。温めてから流す(解説)
エレクトロポレーション成分を届けるコースの中心。分子量の大きい成分にも対応(解説)
イオン導入成分を届けるビタミンC誘導体などの定番メニュー(解説)
マイクロカレント仕上げフェイスラインを整える最後の工程(解説)
ハンド(コルギ・かっさ・リンパ)流す・ほぐす機器と組み合わせて独自性を出す(小顔メニューの作り方)

機器の比較は業務用フェイシャル機器(美顔器)の種類と選び方にまとめています。ハイパーナイフとハイフの違いはハイパーナイフとハイフの違いもご覧ください。

機器を選ぶときに確認したいこと

よくある質問

Q. エステサロンでハイフ(HIFU)を提供できますか?
A. できません。厚生労働省の2025年8月の通知で、HIFU施術等の医行為は医師でなければ行えないものとして示されています。

Q. 「エステ用ハイフ」として売られている機器なら大丈夫ですか?
A. 名称ではなく、実際に行う施術の内容で判断されます。「エステ用」という名前であっても、HIFU施術であれば同じ扱いです。

Q. 出力が低い機器なら問題ありませんか?
A. 出力の大小で線引きが示されているわけではありません。「出力が低いから大丈夫」という説明は、法的な根拠になりません。

Q. すでに導入してしまいました。どうすればいいですか?
A. まず提供を止め、契約書と説明資料を保管したうえで、弁護士や消費生活センターにご相談ください。コース契約が残っている場合は、代替メニューへの振替や返金の方針を決める必要があります。

Q. 広告に「ハイフ級」と書くのはどうですか?
A. 医行為と同等の効果があると誤認させるおそれがあるため、避けてください。メニュー名にも使えません。

Q. ハイフの代わりになるメニューはありますか?
A. ラジオ波、エレクトロポレーション、イオン導入、マイクロカレント、ハンド施術の組み合わせで、フェイシャルのコースを設計できます。

まとめ

HIFU施術は、厚生労働省の通知で医師でなければ行えない医行為として示されています。「エステ用」という名称でも、出力が低くても、この判断は変わりません。機器の導入を勧められたときは、「できること」だけでなく「できないこと」を説明するメーカーかどうかを、ひとつの判断材料にしてください。

エステの範囲でも、温める・届ける・整えるという工程を組み合わせれば、フェイシャルのコースは十分に設計できます。

法律の線引きも含めてご相談ください

エステの範囲で組み立てるフェイシャル・ボディメニューの設計と、機器の体験をご案内します。

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キャビテーションの仕組みと使えない表現はキャビテーションとは?で解説しています。

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この記事は、全国累計5,000店以上のサロンと取引実績を持つ株式会社ワムが運営するWAMUタイムズ編集部が執筆しています。