整骨院の集客|広告規制の範囲でできること【2025年ガイドライン対応】

整骨院の集客|広告規制の範囲でできること【2025年ガイドライン対応】

整骨院・接骨院の集客は、エステサロンや美容室と同じやり方では進められません。柔道整復師法で「広告してよい事項」が限定列挙されているからです。本記事では、整骨院向けに業務用機器を導入いただいているメーカーとして、法律で認められている範囲、2025年2月に厚生労働省が策定した広告ガイドライン、その範囲で集客をどう組み立てるかを、条文と行政の資料にもとづいて整理します。

この記事の結論

整骨院の看板・チラシなどの広告で表示できるのは、院名・場所・電話番号・施術日時・予約制・駐車場など、法律と告示で決められた事項だけです。肩こり・腰痛・ダイエットなどの症状、料金、無料体験、機械名、技術や経歴、効果を想像させる写真は表示できません(違反は30万円以下の罰金)。一方、2025年2月の厚生労働省のガイドラインでは、ウェブサイトは規制の対象外とされ、その内容の適切なあり方が示されました(SNSやバナー広告は、広告の要件を満たせば規制対象)。つまり看板・チラシで「知ってもらい」、ウェブサイトで「正確に説明し」、院内で「続けてもらう」という役割分担が、整骨院の集客の基本形になります。

1. 法律で広告できる事項

柔道整復師法第24条は、柔道整復の業務または施術所に関して、文書その他いかなる方法によるかを問わず、次の事項以外を広告してはならないと定めています。

区分広告できる事項
法律(第24条第1項)① 柔道整復師である旨、氏名、住所
② 施術所の名称、電話番号、所在の場所
③ 施術日または施術時間
④ その他厚生労働大臣が指定する事項
告示(平成11年厚生省告示第70号)① ほねつぎ(または接骨)
② 施術所開設の届出をした旨
③ 医療保険療養費支給申請ができる旨(脱臼・骨折の患部の申請には医師の同意が必要な旨を明示する場合に限る)
④ 予約に基づく施術の実施
⑤ 休日または夜間の施術の実施
⑥ 出張による施術の実施
⑦ 駐車設備に関する事項

さらに第24条第2項では、上記を広告する場合でも、柔道整復師の技能、施術方法または経歴に関する事項にわたってはならないとされています。違反した場合は30万円以下の罰金です(第30条第5号)。

はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧についても、あはき法第7条で同様の限定があります。

2. 広告できないものの具体例

保健所の手引き(世田谷保健所、令和7年3月発行)では、広告できないものが具体的に示されています。

項目広告できない例
名称「サロン」「カイロ」「整体」「センター」「メディカル」「リラクゼーション」「女性専門」「スポーツ」「美容」「交通事故」「姿勢改善」などを含む名称
適応症肩こり、腰痛、頭痛、骨盤矯正、猫背、体質改善、ダイエット、むくみ、冷え性、産後ケアなど
施術者「〇〇流」「高い技術」「根本治療」、所属団体、トレーナー歴などの技能・経歴
料金・特典「30分3,000円」「無料体験」など
その他機械名、効果を想像させるイラスト・写真、芸能人の利用、「地域で唯一」などの比較、虚偽・誇大な表現
表記「診療日」「休診日」「往診」など「診」の字(診療所と紛らわしいため)
保険「各種保険取扱い」「交通事故取扱い」「労災取扱い」

出典:世田谷保健所「施術所広告の手引き」(令和7年3月)/京都市「施術所の広告に関する規制について」

電話番号の横に「(痛みなし)」とルビを振る、URLに「katakori-naoru」のような文字列を入れる、といった暗示する表現も対象になるとされています。

3. 2025年2月の広告ガイドラインで変わったこと

厚生労働省は令和7年(2025年)2月18日、あはき・柔整の施術所に関する広告の指針(いわゆる広告ガイドライン)を策定しました。「限定された事項以外は原則として広告できない」という考え方は維持しつつ、運用上の留意点を定めたものです。

媒体扱い
看板・チラシ・ポスティング・新聞広告など規制の対象。上記の事項のみ
ウェブサイト規制の対象外とされたうえで、内容の適切なあり方が示され、自主的な取り組みが求められている
バナー広告・SNSの書き込みなど広告の要件を満たす場合は規制の対象になり得る

出典:世田谷保健所「施術所広告の手引き」/厚生労働省「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師等の広告に関する検討会」

ウェブサイトが規制対象外になったといっても、何を書いてもよいわけではありません。虚偽・誇大な表現は景品表示法の問題にもなりますし、ガイドラインが示す「適切なあり方」に沿うことが求められています。

4. この範囲で集客をどう組み立てるか

役割媒体やること
知ってもらう看板・チラシ院名・場所・電話・施術時間・予約制・夜間休日・駐車場を、繰り返し地域に届ける。「そこにある」と覚えてもらうことが目的
正確に説明するウェブサイト施術の流れ、院内の様子、保険が使える範囲・使えない範囲を、誇張せず説明する。院名で検索した人の受け皿になる
見つけてもらうGoogleビジネスプロフィール名称・住所・電話・営業時間を正確に。表示内容が広告にあたるかは、所管の保健所に確認しておく
続けてもらう院内・LINE・電話次回予約、離脱の防止、紹介。広告規制の外側で最も効く部分

チラシの考え方は整骨院は広告規制に沿ったチラシでも集客につながる、院内での取り組みは紹介で新規患者を増やすコツ、公式LINEの活用、電話対応で予約率を上げるコツ、離患・離反を抑える戦略をご覧ください。ウェブ集客は整骨院・鍼灸院のSEO/MEO対策でも解説しています。

5. 自費メニュー(美容・痩身など)を始めるときの注意

保険診療以外の自費メニューを始める整骨院は増えていますが、広告の面では特に注意が必要です。

ホットペッパービューティーについては、2023年に整骨院・接骨院・鍼灸院向けのプランが設けられ、保険適用外のメニューに限って掲載できるようになったと掲載代理店各社が案内しています。条件は変わることがあるので、最新の条件は掲載窓口に確認してください。

自費メニューの選び方と収益の考え方は整骨院の経営と自費メニューにまとめています。

6. やってはいけないことのチェックリスト

よくある質問

Q. 整骨院の看板やチラシには何を書けますか?
A. 柔道整復師である旨と氏名・住所、施術所の名称・電話番号・所在地、施術日・施術時間、そして告示で定められた事項(ほねつぎ・接骨、届出をした旨、療養費支給申請ができる旨、予約制、休日・夜間の施術、出張施術、駐車設備)です。

Q. 「肩こり」「腰痛」をチラシに書いてもいいですか?
A. 書けません。適応症は広告できる事項に含まれていません。

Q. 整骨院のホームページも広告規制の対象ですか?
A. 2025年2月に厚生労働省が策定した広告ガイドラインでは、ウェブサイトは規制の対象外とされ、その内容の適切なあり方が示されています。ただし虚偽・誇大な表現は避ける必要があります。バナー広告やSNSの書き込みは、広告の要件を満たせば規制の対象になり得ます。

Q. 違反するとどうなりますか?
A. 柔道整復師法第24条に違反した場合、30万円以下の罰金に処するとされています(第30条第5号)。

Q. 院名に「整体」や「美容」を入れられますか?
A. 入れられません。保健所の手引きでは、「整体」「美容」「サロン」「リラクゼーション」などを含む名称は、施術の効能や対象を限定する文言を含み、施術所として分かりにくいため広告できないとされています。

まとめ

整骨院の広告は、書ける事項が法律と告示で決まっていることが出発点です。看板・チラシでは院名と場所を繰り返し知らせ、ウェブサイトで施術と保険の範囲を正確に説明し、院内で次回予約と紹介につなげる。この役割分担で組み立てれば、規制の範囲内でも集客はできます。

※本記事は2026年9月時点の公開情報にもとづく一般的な整理です。広告の可否の判断は、所管の保健所にご確認ください。

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この記事は、全国累計5,000店以上のサロンと取引実績を持つ株式会社ワムが運営するWAMUタイムズ編集部が執筆しています。