エステサロンや整骨院で、ホームケアとしてサプリメントや健康食品を扱いたいと考えたとき、まず気になるのが「販売に許可や資格はいるのか」「お客様にどこまで説明していいのか」という点です。本記事では、サロン向けにサプリメントを提供しているメーカーとして、サロンでサプリメント・健康食品を販売するときの許可・資格、表示と広告のルール、販売の注意点を整理します。
この記事の結論
メーカーが容器包装に入れた、常温で保存できるサプリメントをそのまま販売するだけなら、食品衛生法の営業許可や届出は原則不要で、販売に必要な国家資格もありません。一方で、冷蔵・冷凍が必要な商品の販売や、小分け・その場での調製には手続きが必要になることがあります。また、特定保健用食品や機能性表示食品などを除き、体の機能や病気に対する効果を伝えることはできません。手続きの要否は、最終的にサロンの所在地を管轄する保健所に確認しましょう。
サプリメント・健康食品の販売に許可は必要?
サプリメントや健康食品は、法律上は「食品」です。食品の販売には食品衛生法のルールがあり、2021年6月の改正で、営業許可・営業届出が必要な業種が整理されました。
| 販売のしかた | 手続きの目安 |
|---|---|
| メーカーの容器包装のまま、常温で保存できる商品を販売 | 営業許可・届出ともに原則不要 |
| 冷蔵・冷凍が必要な包装食品を販売 | 営業届出が必要 |
| 商品を小分けにする、詰め替える | 製造・加工にあたり、許可などが必要になることがある(行わないのが基本) |
| 粉末を溶かすなど、その場で調製して提供 | 提供のしかたによっては飲食店営業などにあたる可能性がある |
扱い方によって判断が変わるため、始める前にサロンの所在地を管轄する保健所に確認しておくと安心です。
販売に資格は必要?
サプリメントや健康食品の販売に必要な国家資格はありません。「サプリメントアドバイザー」などの資格は民間資格で、持っていなくても販売できます。ただし、お客様に説明するスタッフが商品の成分や飲み方、表示のルールを理解しておくことは大切です。メーカーの説明資料や研修を活用しましょう。
表示と広告のルール
サプリメントの説明で最も注意が必要なのが、効果の伝え方です。店頭のPOP、カウンセリングでの説明、SNSやブログの投稿も広告にあたります。
| 法律 | 主なルール |
|---|---|
| 薬機法 | 医薬品として承認されていない食品で、病気の治療・予防や、体の機能を変えるといった医薬品のような効果を表示・広告することはできません |
| 健康増進法 | 健康の保持増進の効果について、著しく事実に反する表示や、誤解させる表示は禁止されています |
| 景品表示法 | 実際より著しく良く見せる表示(優良誤認)や、根拠のない体験談・数字は使えません |
| 食品表示法 | 原材料や内容量などの表示はメーカーが行います。サロンで詰め替えると、表示の責任が生じます |
言い換えの例
| 使えない表現の例 | 伝え方の例 |
|---|---|
| 「飲むだけで痩せる」「脂肪を燃やす」 | 「毎日の食生活に取り入れやすい」 |
| 「血行が良くなる」「冷え性が治る」 | 「水やお茶に混ぜて手軽に飲める」 |
| 「シミ・シワが消える」「肌が若返る」 | 「〇〇(成分名)を手軽に摂れる」 |
| 「医師も推薦」「〇〇病の方に」 | (使わない) |
特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品は、国の許可や届出の範囲で機能を表示できますが、それ以外の健康食品では体の機能への効果は表示できません。エステの広告表現全般はエステサロンの広告表現ガイドをご覧ください。
サロンで販売するときの注意点
- メーカーの包装のまま販売する:小分けや詰め替えはしません
- 保存の条件を守る:直射日光や高温を避け、表示された保存方法と賞味期限を管理します
- 体調や服薬を確認する:通院中の方や薬を飲んでいる方、妊娠中・授乳中の方には、医師や薬剤師への相談をすすめます
- コース契約と一緒に売る場合:期間が1か月を超え、金額が5万円を超えるエステのコース契約とあわせて販売した健康食品は、特定商取引法の「関連商品」としてクーリング・オフや中途解約の対象になります(エステの回数券と特定商取引法)
- ネットで売る場合:特定商取引法の通信販売の表示が必要です。サロン専売品は通販サイトでの販売が契約で禁止されていることも多いため、メーカーの条件を確認しましょう
サロンでのすすめ方
サプリメントは、施術と同じように「続けること」が前提の商品です。施術後のカウンセリングで、普段の食生活や生活リズムを聞きながら、ホームケアの一つとして提案すると自然です。売り込むのではなく、合わなければ無理に続けてもらわない姿勢が信頼につながります。物販全体の進め方はエステサロンの物販(店販)ガイド、整骨院での物販は整骨院・接骨院が物販に取り組むメリットをご覧ください。
ワムのサロン向けサプリメント「DMKシリーズ」
株式会社ワムでは、サロン向けのサプリメントとしてDMKシリーズをご用意しています。通販サイトへの卸は行っておらず、サロンでの対面販売を前提にした商品です。
| 商品 | 特徴 |
|---|---|
| DMK+ | 水溶性ケイ素を手軽に摂れる、飲むタイプのサプリメント。水やお茶に混ぜて飲めます |
| DMK stick | 持ち運びやすいスティックタイプ(20g×30包)。1日1〜2包が目安で、冷やして飲むこともできます |
商品の説明のしかたや、店頭での表示についてもご相談ください。
よくある質問
Q. サロンでサプリメントを販売するのに許可は必要ですか?
A. メーカーが容器包装に入れた、常温で保存できるサプリメントをそのまま販売するだけなら、食品衛生法の営業許可や届出は原則不要です。冷蔵・冷凍が必要な商品の販売は営業届出が必要です。扱い方によって変わるため、管轄の保健所に確認してください。
Q. サプリメントの販売に資格は必要ですか?
A. 必要な国家資格はありません。サプリメントアドバイザーなどは民間資格です。ただし、説明するスタッフは成分や飲み方、表示のルールを理解しておくことが大切です。
Q. サプリメントの効果をお客様に伝えてもいいですか?
A. 特定保健用食品や機能性表示食品などを除き、体の機能や病気に対する効果を伝えることはできません。「痩せる」「血行が良くなる」などは使わず、成分や飲み方、食生活への取り入れ方を伝えましょう。
Q. サプリメントを小分けにして販売してもいいですか?
A. 小分けや詰め替えは製造・加工にあたり、許可や表示の責任が生じることがあります。メーカーの包装のまま販売するのが基本です。
Q. エステのコースと一緒に売ったサプリメントはクーリング・オフの対象ですか?
A. 期間が1か月を超え、金額が5万円を超えるエステのコース契約とあわせて販売した健康食品は、特定商取引法の「関連商品」として、クーリング・オフや中途解約の対象になります。
まとめ
メーカーの包装のまま常温で保存できるサプリメントを販売するだけなら、営業許可や資格は原則いりません。注意が必要なのは、効果の伝え方と、小分け・調製・冷蔵品などの扱い、コース契約との関係です。ルールを押さえたうえで、施術とつながるホームケアとして丁寧に提案していきましょう。